鏡に映る私
その私を見つめていると
なんだか
頭がボヤけてくる
躰の力も
入らない感じがして
自分の躰じゃないみたいに
フラフラと
鏡に近づいていく
私の意思ではなく
躰が動かされている感じ
私の左手が
私の意思とは無関係に
鏡に手を添える
鏡に映る私を見る
鏡の中の私は
真っ赤な唇で
ニヤリと不敵な笑みを浮かべる
「もっと近づきなさい」
…?
私の声?
私が言ったのかしら?
その瞬間
今までとは明らかに異なる
何かの力によって
私の躰は完全に支配された
「ふふふ
もっと私に近づきなさい
その唇で
私に口づけをするのよ
この口づけによって
貴女の躰は私のものになるの
鏡に映る
自分自身を見てごらんなさい
舌を出し
卑猥なポーズをとる
淫乱な姿を
貴女は私
私は貴女
私が貴女に変わって
イヤラしく気持ちイイ
人生を送ってあげる♪」